2013年1月26日土曜日

【at, on, in の使い分け】2


 前回の【at, on, in の使い分け】の続編です。

 おなじみの慣用表現に次のようなものがあります。


    ・on ~ ing   「~するとすぐに」  = as soon as ~

    ・in ~ ing  「~する時」  = when ~

    * at ~ ing という表現はない


 ところで、なぜ on ~ ing の訳は「~する時」ではなく「~するとすぐに」となるのでしょうか。

 また、なぜ at ~ ing という表現はないのでしょうか。

 他にも次のような単語もあります。

 
    ・onto  「~の上へ」

    ・into  「~の中へ」

    * atto という表現はない。


 では説明します。

 前回の「at, on, in の使い分け」のところで次のようにまとめました。


      at  : 「点」を表わす

          一次元空間

          「目の前」にある「点」と感じる時に使われる


      on : 「面」を表わす

           ニ次元空間

           「面」に接していると感じる時に使われる


      in  : 「立体的空間」を表わす

           三次元空間

           「立体的空間」に包まれていると感じる時に使われる


 これにもう一つの視点を付け加えると次のようになります。


      at  : 「点」を表わす

          一次元空間

          「目の前」にある「点」と感じる時に使われる

          → 「状態」を表わす


      on : 「面」を表わす

           ニ次元空間

           「面」に接していると感じる時に使われる

           → 「動作」を表わす


      in  : 「立体的空間」を表わす

           三次元空間

           「立体的空間」に包まれていると感じる時に使われる

           → 「状態」・「動作」を表わす


 この「状態」・「動作」とは次のような感じです。


      「状態」 : 静的、安定している

      「動作」 ; 動的、変動している


 そして、at, on, to の「状態」・「動作」の感じをつかむには次のような「山・川・海」という比喩がわかりやすいと当ブログでは考えます。


      at  : 「山」を表わしている感じ

          静止している感じ

          → 「状態」


      on : 「川」を表わしている感じ

           動いている感じ

           → 「動作」


      in  : 「海」を表わしている感じ

           川に比べれば静止しているが山よりも動きがある感じ

           → 「状態」・「動作」


 つまり、次のような関係にあります。


      at  > in > on  (「状態」の程度)

      at < in <  on  (「動作」の程度)


 以上をふまえて冒頭の慣用表現をもう一度みてみましょう。


    ・on ~ ing   「~するとすぐに」  = as soon as ~ 「動作」

    ・in ~ ing  「~する時」  = when ~ 「状態」・「動作」

    * at ~ ing という表現はない (「動作」を表わせないから使えない


 つまり、on が強い「動作」を表わすため、「時間+強い動作」を表わす訳として「~するとすぐに」となります。

 一方、in は on よりも弱い「動作」を表わすため、「時間+弱い動作」を表わす訳として「~するとき」となります。

 もともとは「場所」を表わす on, in が次第に「拡張」されて「時間」や「動作」も表わすようになったのです。


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