2012年8月18日土曜日

【助動詞】


 助動詞とは何でしょうか?

 動詞を助ける品詞で、動詞の前に置かれ、原形と過去形があります。また、助動詞のあとにくる動詞は、三単元のSや過去形でなく原形がきます。そして、その動詞の原形とセットとなって、助動詞のかたまりは「抽象」を表します。

 
   助動詞の原形・過去形 + 動詞の原形 = 「抽象」 = 推測を表す

     1. He will go to school this Sunday. 

     2. He would go to school this Sunday.


 1、2の文とも共通している点は、何らかの根拠(体育祭がある等)に基いて、彼は今週の日曜日に学校へ行くだろうと話し手が推測しているという点です。

 しかし、1,2の文が異なる点は、推測の度合いです。つまり、1の文よりも2の文のようが推測の度合いが高い(=実現の度合いが低い)ことを表しています。助動詞の原形よりも助動詞の過去形のほうが「抽象度」が高くなるため、その結果、推測の度合いが高く(=実現の度合いが低く)なるのです。


   3.  He goes to school this Sunday.


 3の文は、話し手が何らかの根拠に基づき、彼は今週日曜日に学校へ100%行くと、事実としてとらえている感じになります。動詞の現在形は具体(事実)を表すからです。

 ところで、助動詞にはいろいろな種類があります。ではそれぞれどう違うのでしょうか?


   must > will > can > may > would > could > might    (抽象・推測の度合い)

     動詞の現在形: 100%  (事実)(具体)

   助動詞の原形・過去形+動詞の原形: (推測)(抽象)
   must      90%  
     will       70%
     can       60%
   may     50%
   would    40%
   could    30%
   might    20%

    *数字は実現の度合いを表しています。


 という感じになるのではないでしょうか。もちろん、willやcanそれ自体のニュアンスもあるため(例:canは可能を表す)いちがいには比較できないかもしれませんが、話し手の感じる抽象の度合いに応じて使う助動詞が変わってくるのです。

 最後に確認です。助動詞の過去形は何を表しているのでしょうか?

 答えは、助動詞の過去形は「過去」を表わしているのではなく、「抽象」(推測)の度合いが高いことを表しています。ですから訳し方は「~でした」ではなく、「~だろう」となります。willよりもwouldのほうが、canよりもcouldのほうが抽象度が高いため、推測の度合いが高く、実現の可能性が低いことを表しています。

   
   would   >   will        (抽象・推測の度合い)
     could   >  can


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