2012年8月16日木曜日

【現在形】


「具体」と「抽象」の区別という視点で、時制について考えていきます。

 現在形とは、以下のようにとらえることができます。


    現在形: 「目の前にある具体的な事実」を表す


 つまり、現在とは「具体的な事実」を表し、現在形とは「具体的な事実を表すための形」です。

 よく、英文法の参考書に、現在形は「現在の状態」・「習慣」・「不変の事実」・「近い未来の予定」を表す、と書かれていますが、要するに「具体的な事実を表す」とまとめるができます。


    The sun goes down in the west.

    She has blue eyes.

    I leave home at eight this weekend.


 これらは、ずべて「具体的な事実」を表しています。

 ちなみに、最後の文は「未来」を表しているのではないかと思われるかもしれませんが、話し手が、週末8時に出かけるということを主観的な「事実」としてとらえているため、現在形が使われているのです。したがって、事実として100%起ると話し手が考えている場合は、未来を現在形で表わすことができるのです。

 以上のように、「現在」とは、目の前にある具体的な事実(客観的な事実だけでなく、主観的な事実)を表すのです。つまり「具体」です。

 一方、「過去」や「未来」は、頭の中で抽象的に思考する仮説や推測の世界、つまり「抽象」なのです。


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