
2012年11月4日日曜日
【なぜ you,he,she,it は小文字なのか】
人称代名詞 you, he, she, it について考えます。
人称代名詞 「I 」(私)はいつでもどこでも「大文字」です。
一方、「you, he, she, it 」は文頭に置かれる場合を除いていつでも「小文字」です。
これはなぜなのでしょうか?
このことは 【I (私)】2 で以下のように考えました。
I を大文字にする理由
: 世界に1つしかなく、置き換えができない、特別な存在だから
(「抽象」を表す)
I の抽象度 > 他の人称代名詞の抽象度
「話し手」 = I : 英語にとって I は「神」のような特別な存在
→ I を大文字にする
= I の抽象度が他の人称代名詞よりも高い
そこで今回は、「他の人称代名詞の抽象度」について考えたいと思います。
まず、you はなぜ he, she, it よりも抽象度が高いのでしょうか?
I : 一人称代名詞
you : 二人称代名詞
he, she, it : 三人称代名詞
I から考えて、目の前にいる存在が you であり、第三者というある程度 I から距離がある存在が he, she です。そして、I からの距離が離れていればいるほど、それだけ「置き換え」ができる存在となります。
一人称 > 二人称 > 三人称
(置き換えができない程度)
この「置き換え」とは「入れ替えることができる人数」といっても同じことです。鳥瞰図的に会話の場面をとらえた場合、人称代名詞の表す人数の大小は次のようになります。
一人称 < 二人称 < 三人称 (人数の大小)
(一人) (複数) (多数)
そして、「置き換えができない」ということは、特別な存在であるため「抽象度が高い」ことを表します。
人称代名詞の抽象度の違い
I > you > he, she, it (抽象度の高さ)
以上が「you はなぜ he, she よりも抽象度が高いのか」の理由となります。
次に、「なぜ you, he, she は小文字なのか」の理由を考えます。
これは、I が世界に1つしかない置き換えのできない特別な存在であるのに対して、you, he, she は世界に複数あり置き換えができる存在であるため、I ほど特別な存在ではないから、ということになります。
you, he, she, it を小文字にする理由
you, he, she, it : 世界に複数あり置き換えが可能な存在
→ I ほど特別な存在ではない
→ 小文字にする (文頭以外は大文字にしない)
結局、人称代名詞はそれぞれの抽象度の高さに応じて大文字なのか小文字なのかが決まるのです。
最後に、「be動詞」について考えます。
人称代名詞のペアとなるbe動詞
I = am
you = are
he, she, it = is
このように、人称代名詞の種類に応じて使用される be動詞 も異なります。
このことも、人称代名詞の抽象度の違いが関係していると考えられます。(もちろん音韻の影響もあると思います。)
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