2013年1月1日火曜日

【if について】


 「if」について考えます。


       1. If it is fine tomorrow,  I’ll go on a picnic. (if = もしも~ならば)

       2. Would you mind if I smoke here ? (if = ~かどうか)


 この2つの if は別の日本語訳となっています。

 では、if には2つの意味があるのでしょうか?

 結論としては、「if には1つの意味しかない」、と考えられます。

 つまり、1も2も、あくまで同じ if であるということです。

 では説明します。

 

 【語順をつくりだす語の「力」】のところで以下の指摘をしました。


    英語の読み方は「一方通行」


 つまり、いつも右側から語は読まれていきます。

 そして、このことは、英語はいつも右側から「力」が加えられていくことを意味します。

 この「→」の力という視点で、例文1、2を見ていくと次のようになります。


    1. If → 【it is fine tomorrow,  I’ll go on a picnic.】

    2. Would you mind →  if  → 【I smoke here】 ? 


 1は if が文頭にあります。

 つまり、if が it 以下へ「力」を及ぼしています。

 if は「条件」という意味を表わします。

 そして、文頭にあるif は、if 本来の意味である「条件」を、100%、if 以下の部分へ及ぼすことができます。

 だから、文頭の if の訳は、if 本来の意味である「もしも~ならば」という副詞的な訳となるのです。

 一方、2では、if の前には mind があります。

 つまり、mind が if 以下へ「力」を及ぼしています。

 mind は「~を気にする」という意味を表わします。

 そして、mind の後にある if は、この mind の「力」の影響を受けて、あくまで、mind に合わせた訳となります。

 つまり、mind の後にある if は、if 本来の意味を100%発揮できず、mind の目的語に合わせた名詞的な訳となります。

 だから、mind の後にくる if の訳は「~かどうか」となるのです。


    1. If → 【it is fine tomorrow,  I’ll go on a picnic.】

       if は文頭にある

      → if 本来の意味を100%発揮できる

      → 「もしも~ならば」 (条件を表わす副詞節)


    2. Would you mind →  if  → 【I smoke here】 ?

       if のまえに mind がある 

      → if 本来の意味を100%発揮できない

      → mind に合わせた訳となる

      → 「~どうか」 (条件を表わす名詞節)


 注意が必要なのは、 1も2も、if の本質的な意味は「条件」であることに変わりはないということです。

 あくまで「条件」の表面的な訳し方が、if が及ぼす「力」、または、if に及ぼされる「力」に応じて「もしも~ならば」や「~かどうか」などになる、ということです。

 「if」の訳し方の違いに隠れている、語の「力」という「抽象」を感じることが重要です。


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