「if」について考えます。
1. If it is fine tomorrow, I’ll go on a picnic. (if = もしも~ならば)
2. Would you mind if I smoke here ? (if = ~かどうか)
この2つの if は別の日本語訳となっています。
では、if には2つの意味があるのでしょうか?
結論としては、「if には1つの意味しかない」、と考えられます。
つまり、1も2も、あくまで同じ if であるということです。
では説明します。
【語順をつくりだす語の「力」】のところで以下の指摘をしました。
英語の読み方は「一方通行」
つまり、いつも右側から語は読まれていきます。
そして、このことは、英語はいつも右側から「力」が加えられていくことを意味します。
この「→」の力という視点で、例文1、2を見ていくと次のようになります。
1. If → 【it is fine tomorrow, I’ll go on a picnic.】
2. Would you mind → if → 【I smoke here】 ?
1は if が文頭にあります。
つまり、if が it 以下へ「力」を及ぼしています。
if は「条件」という意味を表わします。
そして、文頭にあるif は、if 本来の意味である「条件」を、100%、if 以下の部分へ及ぼすことができます。
だから、文頭の if の訳は、if 本来の意味である「もしも~ならば」という副詞的な訳となるのです。
一方、2では、if の前には mind があります。
つまり、mind が if 以下へ「力」を及ぼしています。
mind は「~を気にする」という意味を表わします。
そして、mind の後にある if は、この mind の「力」の影響を受けて、あくまで、mind に合わせた訳となります。
つまり、mind の後にある if は、if 本来の意味を100%発揮できず、mind の目的語に合わせた名詞的な訳となります。
だから、mind の後にくる if の訳は「~かどうか」となるのです。
1. If → 【it is fine tomorrow, I’ll go on a picnic.】
if は文頭にある
→ if 本来の意味を100%発揮できる
→ 「もしも~ならば」 (条件を表わす副詞節)
2. Would you mind → if → 【I smoke here】 ?
if のまえに mind がある
→ if 本来の意味を100%発揮できない
→ mind に合わせた訳となる
→ 「~どうか」 (条件を表わす名詞節)
注意が必要なのは、 1も2も、if の本質的な意味は「条件」であることに変わりはないということです。
あくまで「条件」の表面的な訳し方が、if が及ぼす「力」、または、if に及ぼされる「力」に応じて「もしも~ならば」や「~かどうか」などになる、ということです。
「if」の訳し方の違いに隠れている、語の「力」という「抽象」を感じることが重要です。
0 件のコメント:
コメントを投稿