「→」の力の作用という視点で「so ~ that ・・構文」について考えます。
【so ~ that ・・構文】
1.He isn’t so rich that he can buy a house.
この文の訳はどうなるでしょうか。
「so ~ that ・・構文」は「とても~なので・・・」だからそれを単純にあてはめて、「彼はとてもお金持ちではないので、家を買うことができる。(?)」とはならないことは、この訳の内容が矛盾していることからもわかります。
当ブログでは「so ~ that ・・構文」を次のように解釈します。
1.He isn’t so → rich that he can buy a house.
He が is 以下へ「力」を及ぼしているように、so も rich 以下へ「力」を及ぼしています。
そして、so が that he can buy a house に「力」を及ぼして自らの内容を説明させています。
【so ~ that ・・構文】
1.He isn’t so → rich that he can buy a house.
(彼はそれ程お金持ちではない。それ程というのは、家を買える程だ。)
→「彼は家を買える程お金持ちではない。」
ポイントは、so が so以下へ「力」を及ぼしており、so 自らの内容を that以下に説明させているということです。
同じように次の文についても考えます。
2.He is so tall that he can reach the celing.
この文の訳はどうなるでしょうか。
「so ~ that ・・構文」は「とても~なので・・・」と訳すことが多く、この場合も「彼はとても背が高いのでその天井に手が届く。」となり正しい訳となります。
しかし、当ブログでは次のように解釈します。
2.He is so → tall that he can reach the celing.
He が is 以下へ「力」を及ぼしているように、so も tall 以下へ「力」を及ぼしています。
そして、so が that he can reach the ceiling に「力」を及ぼして自らの内容を説明させています。
【so ~ that ・・構文】
2.He is so → tall that he can reach the ceiling.
(彼はそれ程背が高い。それ程というのは、天井に手が届く程だ。)
→「彼は天井に手が届く程背が高い。」
さらに、ここから次のステップがあります。
それは、この「so ~ that ・・構文」は「因果関係」を表わしていると解釈されているということです。
【so ~ that ・・構文】
「~な程・・・」 → 「~なので・・・」
「程度」 → 「因果関係」 (「拡張」)
「程度」 < 「因果関係」 (「抽象」の度合い)
「背が高い」ことと「天上に手が届く」という関係を 「so ~ that ・・」は表わしていますが、その関係性が「~な程・・・」という「程度」から、「~なので・・・」という「因果関係」へと「拡張」されています。
「程度」よりも「因果関係」のほうがより「抽象」度が高くなっています。
なぜなら、「因果関係」のほうが頭の中でより高度な思考を必要とするからです。
ですから、1,2の文の解釈は次のようにまとめることができます。
【so ~ that ・・構文】
1.He isn’t so → rich that he can buy a house.
(彼はそれ程お金持ちではない。それ程というのは、家を買える程だ。)
→「彼は家を買える程お金持ちではない。」
→「彼はお金持ちなので家を買える、というわけではない。」
(not は so rich だけを否定しているのではなく、so 以下全体を否定している。)
2.He is so → tall that he can reach the ceiling.
(彼はそれ程背が高い。それ程というのは、天井に手が届く程だ。)
→「彼は天井に手が届く程背が高い。」
→「彼はとても背が高いので天井に手が届く。」
以上が「so ~ that ・・構文」の説明です。
同様に、「such ~ that ・・構文」でも同じような解釈が可能です。
英語におけるこのような「→」という「力」の作用を感じることで、英語の自然な解釈ができるようになります。
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