2013年1月20日日曜日

【while について】


 while について考えます。


      1. I watched TV while Mother went shopping. (~の間に)

      2. I am poor at English,  while he is good at it. (だが一方で)


 なぜ while には2の「だが一方で」という「対比」的の意味もあるのでしょうか。

 実は、while に限らず、when 、where にも同じような「対比」的の意味があります。


      3. I am poor at English when he is good at it. (~なのに)

      4. Where he is good at English,  I am poor at it. (~だけれども)

         = Whereas he is good at English,  I am poor at it.


 「対比」とは何かと何かを比べてその「差」に注目することという意味です。

 そして、その「差」はしばしば否定的なニュアンスでとらえられます。


      「対比」: 何かと何かを比べてその「差」に注目すること

             → ~の一方、~なのに、~だけれども
              
               (否定的なニュアンスでとらえれらることもある)
             


 では、なぜ while, when, where には「対比」の意味があるのでしょうか。

 当ブログでは、「時間」と「場所」を表わす語の意味が「拡張」されて「対比」を表わすようになったと考えます。


      「時間」・「場所」     →  「対比」  (「拡張」)

      「時間」・「場所」     <  「対比」  (「抽象」の度合い)


 例文をもう一度見て見ましょう。


      2. I am poor at English,  while he is good at it. (だが一方で)

      3. I am poor at English when he is good at it. (~なのに)

      4. Where he is good at English,  I am poor at it. (~だけれども)

         = Whereas he is good at English,  I am poor at it.


 すべて共通しているのは、while, when, where, whereas が、2つの異なる状況を接続しているということです。

 2つの異なる状況とは、「私は英語が苦手である」ことと「彼は英語が得意である」ことです。

 そして、その接続の仕方が当初は when, while は「時間」、where は「場所」であったのですが、次第にそれが「拡張」されて、2つの異なる状況の「差」・「対比」を表わすようになったと考えられます。

 つまり、when, while, where という「時間」・「場所」から、2つの異なる状況の「差」・「対比」へと話し手の焦点が変化していったのです。

 意味の「拡張」という「抽象」化がされていることに気付くと、なぜ1つの単語にいろいろな意味があるのかを理解できるようになります。


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